参加施設に聞く

vol.13 松尾けんこうクリニック様

MMWINを通じて新たな連携やコミュニティが出来ていくことを期待

- 松尾けんこうクリニック 
院長 松尾 兼幸先生にお話を伺いました -

Q:病診連携について活用事例を教えてください。
A:私は、地域の皆さまに信頼される「かかりつけ医」を目指して、幅広い患者さんと関わってきました。それぞれの患者さんが抱えている状態や問題は千差万別で、その都度、試行錯誤しながら診察をしております。ある時、長年にわたり慢性疾患を持っている患者さんが、外出先で倒れられ、仙台医療センターへ搬送されました。そして、これまで管理していた慢性疾患の関連ではなく、新たに脳神経系の疾患が見つかりました。現在は、MMWINにて仙台医療センターでの診療の様子を確認しながら従来の慢性疾患の治療にも新たな疾患の影響などを考慮して対応しております。
 今まで、あまり連携をしたことない診療科の先生とのやり取りにMMWINを活用することで、作業時間や通信時間の短縮に加え、さまざまな情報を共有することも可能になると思います。
Q:診療情報システムにコミュニケーション機能が追加される予定です。どんなことに活用できそうですか?
A:機能によって従来の作業量や時間を削減できると思います。まず、MMWIN上での文書連絡ができれば、FAXでやり取りをしている病院地域連携室との間での事務処理、例えば、診察、検査や入院などの予約の手間や時間が削減できるのではないかと思います。次に、チャットなどの機能があれば、調剤薬局とのコミュニケーションに使えると思います。患者さんによっては、誤薬や服薬状況が心配になるケースがありますので、チャットでリアルタイムにやり取りができれば、電話やFAXより問い合わせやすく、またスタッフの負担も軽減できると思います。
 また、掲示板のような機能ができれば、医療関係者同士のコミュニティにも活用できると思います。症例相談や専門領域の情報交換、匿名での診療相談などを、特にセキュリティが担保されているMMWIN環境では、実現可能なことだと思います。そして、新たに出来たコミュニティでの勉強会やセミナーなどのイベントにも発展するかもしれません。

Q:今後のMMWINに期待することはどのような事ですか?
A:先日、東北労災病院より病診連携・病病連携、更には地域包括ケアシステムを促進するために、MMWIN加入患者数増加に向けた活動を活発化する事のお知らせがありました。当院は、東北労災病院の乳腺外科、皮膚科や内科など多くの診療科との連携の実績があります。今後は、MMWINを介してよりスムーズで迅速な情報連携をしていけるのではないかと期待しています。
 また、これまでは主に情報の閲覧に使用するという受け身的な使い方でしたが、コミュニケーション機能が追加されることで、病院、診療所、薬局、介護施設のそれぞれの施設で従事する方々と、連携が取れるようになります。MMWINを活用している会員の方々は、特に地域貢献意識が高い方が多いと感じています。今まで連携したことのない施設や医療関係者、同じ専門領域を持つ者同士など、MMWINを通じて新たな連携やコミュニティが出来ていくことを期待しています。

松尾けんこうクリニック Data

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